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専門留学必携道具

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・仏語スペルチェック、文法チェックソフト(Correcteur)
自分はフランスで手に入れたlogiciel(correcteurと呼ぶ)を用いている。日本で発売されているかどうかは不明。ただフランス語のソフトは、コンピューターのシステムが日本語の場合、一部の文字が文字化けすることがある。実際の機能に問題はないが、やや見にくい。フランスでのcorrecteurの値段は700-800 FF(日本円で14,000-16,000円)くらい。マイクロソフトの基本ソフトにはこの機能が付属している場合がある。
 

・英和・和英辞書。ドイツ語辞書・参考書。
フランス語以外で、フランスに関する優れた学術論文が書かれている場合も多い。英語については、e-mail等の関係で、国外の人と英語でやりとりする機会も多いため、和英辞書もあった方がよい。
 
・仏和辞書ソフト:
「仏和」が中心で、かつ「和仏」の機能が付属しているもの。(例えば自分が用いているのは、「クラウン仏和辞典CD-ROM」。他にも同類の辞典はあると思う。)
フランス語で文章を書く場合、「日本語」→「仏語複数のsynonymes」→「仏和で各synonymeを調べる」→「一つの語を確定」という作業を行う。(またはPetit Robertでsynonymesを調べ、各語の意味を調べる、という作業。)普通に辞書を用いた場合、「和仏辞書」→「複数のsynonymes」→「仏和辞書で各語を調べ、意味を比較する」という作業を行わなければならない。仏和ソフトを用いることで、「日本語」→「仏語synonymesの一覧表示」→「各語をクリックして仏和の意味を表示」→「各語の意味比較も前後表示で行う」ことになる。仏語の文章作成の作業量は、これによってかなり短縮させることができる。

 なおポイントは、「仏和」の機能が中心であること。重要なのは、「日本語→仏語」ではなく「仏語のsynonymesの意味比較」にある。また仏仏辞書で用が足りる人は、Petit Robertのソフトを用いればよい。


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生活関連の補足

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・文法書:
私見によれば、邦語で決定的な仏語文法書はなく、フランスに携帯してもあまり役に立つとは思えない(ただし、使いやすくはないが、詳しいものとして『フランス語ハンドブック改訂版』、白水社、がある)。フランスでは Bescherelle: La grammaire pour tous (Hatier), という決定版がある。

・手紙の書き方本:
教授とのコンタクト、行政手続き、友人とのやりとり等で手紙を書く機会はとても多くなる。はじめは日本から本を用意するのも手だが、フランスに着いてすぐに Encyclopedie pratique de la correspondance (Hachette), などの定本を買っても良い。

・テレビ:
長期間に渡る(3〜4年以上)留学でない場合、テレビは生きたフランス語に触れ、フランス社会を手軽に知る上で、極めて有益である。優れた歴史番組、社会問題に関するドキュメンタリーを見ることもできるし、政治の討論番組によって現在の政治的争点や代表的な政治家を知ることもできる。金曜夜、日曜午前には、話題となっている新刊書の著者を集めた討論番組があり、知的世界の議論状況、文化状況も知ることができる。またラジオに比べて、はるかに多様なフランス語に触れることができることも利点である。最初に覚悟を決めて、1000FF程度の投資を行うことは、留学生活全体のことを考えれば、決して高いものではない。

・ラジオとウォークマン:
ラジオ番組を録音して、移動中などの空いた時間に、ウォークマンで繰り返し聞く方法は語学的効果が高い(パリでは移動時間が少なからずある)。自分の場合ウォークマンと電池は、日本から持参したものを使っている。以下の番組がお勧め。
フランス語初心者用:105.5 France Info (同じニュースの15分おきの繰り返し。単調だが暗記に適する。)

フランス語中級者用:96.4 BFM (ニュースを中心に、政治、経済、文化関連の短時間の特集。)

フランス語上級者用:93.5 ou 93.9 France Culture (思想、芸術、文化、政治社会経済問題一般。内容の質が高く、フランス語の表現も豊かで飽きない。)

・『地球の暮らし方・フランス』(ダイヤモンド社)は極めて有益。

・『地球の歩き方ヨーロッパ』『同中欧』といった旅行用ガイドブックはパリのJunkdoで手に入るが、値段は二倍。